【事例紹介】ユーグレナ社とグラミン農業財団が設立した現地合弁会社(資本比率50:50)で「緑豆プロジェクト」を推進

ユーグレナ社創業のきっかけはバングラデシュで、栄養不足に悩む子どもたちを目の当たりにしたこと

ユーグレナ社の創業のきっかけは、社長の出雲充氏が学生時代に訪れたバングラデシュで、必要な栄養素が足りず栄養失調となっている子どもたちを目の当たりにしたことでした。「何とか彼らが、健康に生活できるような栄養源をみつけたい」との思いで日本に戻った出雲氏が出会ったのが、豊富な栄養素をバランスよく持つ微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)でした。

グラミングループとグラミンユーグレナ社を設立し「緑豆プロジェクト」に取り組む
グラミンユーグレナ社がソーシャルビジネスの第一歩として取り組むのが「緑豆プロジェクト」。バングラデシュ農家の貧困問題解決と日本の食料供給の安定化を目指すプロジェクトです。日本とバングラデシュの両国で消費されている緑豆(日本は100%輸入に依存)を、日本の栽培技術を導入しながらバングラデシュ農家と共に栽培しています。

緑豆プロジェクトのビジネスモデル
※WFPとの協業は2023年12月末迄のもの
(※図はユーグレナ社より提供)

緑豆プロジェクトが取り組む課題

バングラデシュ及び日本へのメリットは次の通り。

▪バングラデシュへのメリット

・農村地区の貧困層への収入機会創出

・日本の農業技術やシステムの導入と、現地での良質な緑豆の販売

▪日本へのメリット

・安定的な供給源の創出と価格上昇リスクの回避

・日本のノウハウを活用し安全安心な緑豆の供給

▪株式会社ユーグレナについて

2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功。「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売、バイオ燃料の製造開発、遺伝子解析サービスの提供、未利用資源等を活用したサステナブルアグリテック領域などの事業を展開。2014年より、バングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」を、継続的に実施している。