【4月5日(金)オンライン開催:体験ワークショップ実施レポート】/ 【アウトサイドイン講座 第3回:SDG Compass ステップ3 目標を設定する】

皆様こんにちは。

4月5日(金)に「SDGsアウトサイドイン」「ESG/SDGsグレートリセット」2つの体験ワークショップを行いました。本レポートでは、当日の報告および「アウトサイドイン講座」の第3回「目標を設定する」をお届けします!

協働でより良い成果を!社会課題解決で事業機会を見出す。
<「SDGsアウトサイドイン・ビジネスゲーム」体験ワークショプ>

 今回は、コンサルティング、エネルギー、研修講師として活躍されている皆さんが参加されました。初めて体験される方々と、公認ファシリテーターも加わっての開催となりました。

※公認Frの方は無料で再受講いただき、何度でも学び直しできるため、ご活用をお勧めしております。

体験会の前半は、「SDGsアウトサイドイン」ビジネスゲーム。ファシリテーターは運営本部の渡辺さんです。

体験会に参加される方の目的は、養成講座を受講して研修講師として活躍したい方、SDGsを学びたい方、社内研修会のため、と様々目的を持ってご参加いただいています。今回は養成講座後の企業研修と、社内研修会を目的に体験ワークショップへ参加いただきました。

体験する前に、研修で提供いただける「SDGs×経営」の考え方として、経済学者ケイト・ラワーズの提唱する「ドーナツ経済学」や国連から提唱される「アウトサイド・イン・アプローチ」について学びました。

ドーナツ経済学

超えてはいけない環境的な上限と、誰一人として不足してはいけない社会的な土台、そのドーナツの中で生きていこうという「ドーナツ経済」と、社会課題起点の事業機会を、実際にビジネスで掴み、課題を解決する「アウトサイド・イン」の考え方を組み合わせた「アウトサイドインの新しい概念」は、新たな視点で企業が価値提供をしていく新たなニーズの視点として、紹介されました。

「アウトサイド・イン」の新しい概念

 

知識を学んだのち、実際に「SDGsアウトサイドイン」ビジネスゲームを体験。
「SDGsアウトサイドイン」ビジネスゲームは、社会課題起点の新規事業を立ち上げ、課題を解決しながら売り上げも立てる、まさに「アウトサイド・イン」を体験できるビジネスゲームです。「社会課題」を見据え、「アセットカード」と「ソリューションカード」を使い、新規事業を作ります。

しかし、「SDGsアウトサイドイン」は一人で新規事業に挑戦しても成功率は上がりません。協働してカードの組み合わせを作り社会課題を解決することが必要です。
今回は、初対面ながら、参加者は事業創造を次々に行い、社会課題を起点とした新規事業を設立するため、たくさんのコミュニケーションが見られました。事業の成功率が低くても、協力やコラボという形で設立すれば、一つでも多くの課題が解決されるその手法である、まさに「アウトサイド・イン・アプローチ」を体験いただきました。

個人で着々と経営を学ぶ体験で、経営視点を身につける!
<「ESG/SDGsグレートリセット」ビジネスシミュレーション>

体験会の後半は、「ESG/SDGsグレートリセット」ビジネスシミュレーションです。

「ESG/SDGsグレートリセット」は個人からESG×経営を学べるビジネスシミュレーションで、何度も何度も事業を経営、特に「意思決定」をESG/SDGsの文脈で学ぶことができます。全6期で、SDGsやサステナビリティを考える必要のある時代を、どのように「意思決定」して事業を経営するのかを体験します。

体験会では40分間、シミュレーションに取り組みます。経営する事業は、食肉加工会社。社会情勢を読み込み、経営企画、研究開発、調達、製造をESG/SDGsの視点で実行し、最終評価は株価や利益、ESG達成度から厳しく評価されます。

経営のための意思決定を、企画から製造(販売)まで行い、株価や利益、ESGまで評価される中でESG経営が身についていく、このビジネスシミュレーションでしかできない体験です。

「厳しく評価されるからこそ、工夫や、本質を熟考しながら何度も体験できるところが、最も大きな学びだと思う」との声が体験された方からあげられました。

[アウトサイドイン講座 第4回]
SDG Compass ステップ4 目標を設定する

「目標を設定する」に関するステップは次の4つの項目で設定されています。

  1. )目標範囲を設定し、KPIを選択する
  2. )ベースラインを設定し、目標タイプを選択する
  3. )意欲度を設定する
  4. )SDGsへのコミットメントを公表する

項目ごとに確認してみましょう。

  1. )目標範囲を設定し、KPIを選択する

「KPI(主要業績評価指標)は、進捗を促進、モニタリングして進捗状況について情報発信する基盤となるものであり、その選択は目標設定において不可欠な項目である。」とSDG Compassでは言っています。

KPIの選択にあたっては、「その活動の影響又は結果に直接対応するKPIを選択することを奨励する」とあります。また各企業には、「一般的に使われている指標の選択を奨励する。これにより、企業間でデータの集約や比較が容易となる。」とあります。

2)ベースラインを設定し、目標タイプを選択する

SDG Compassでは、「各目標についてベースラインを設定することが重要である。」と言っています。
次いで、「目標は、一般的に次のカテゴリーのいずれかに分類される。」とあります。

  • 絶対目標/KPIのみを考慮。例えば、安全衛生事象の発生率を2015年から2020年までに30%削減する。
  • 相対目標/例えば、企業の単位売上高に対する温室効果ガスを2014年から2018年までに25%削減するような場合。
  • 意欲度を設定する

SDG Compassでは、「控えめな目標より意欲的な目標の方が、大きな影響や達成度が期待できる」と言っています。
意欲的な目標を設定するにあたり、「アウトサイドイン・アプローチ」と呼ばれるアプローチを取ることを奨励しています。

「アウトサイド・イン・アプローチ」とは、下図で、「世界的な視点から、何が必要かについて外部から検討し、それに基づいて目標を設定することにより、企業が現状の達成度と求められる達成度のギャップを埋めていく」とあります。

アウトサイド・イン・アプローチ

※「アウトサイド・イン・アプローチ」と逆のアプローチが「インサイド・アウト・アプローチ」です。社会が何を求めるかではなく、自社が何ができるかが発想の出発点です。
「目標設定に対し、内部中心的なアプローチを取る今日的なあり方では、世界的な課題に十分対処することができない」と言っています。

さらに、アウトサイドイン・アプローチを用いるにあたり、有益なツールとして、次の2つを紹介しています。

・Science Based Targets Initiative
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/409.html

・Future-Fit Benchmarks
https://www.gef.or.jp/wp-content/uploads/2019/11/191113businessconsultant.pdf

「SDGS アウトサイドインビジネスゲーム」の語源は、ここに起源しています。

4)SDGsへのコミットメントを公表する

目標やターゲットを公表するメリットは「従業員や取引先がやる気になって取り組ことになるだろう。また、外部のステークホルダーとの建設的な対話の基盤にもなるだろう」と言っています。

また、企業は国連のウェブサイトwww.business.un.orgでSDGsと連動した目標を公表することができることを紹介しています。

<ご案内>

SDGsアウトサイドイン運営事務局主催の「体験ワークショップ」「養成講座」は毎月開催しております。ぜひご参加ください。

直近の開催情報は、下記のとおりです。

「SDGsアウトサイドイン」「ESG/SDGsグレートリセット」2つの体験ワークショップ

(上記をクリックして詳細をご覧いただけます)

・4月27日(木)13:00〜16:00

開催:東京(※「SDGsアウトサイドイン」のみの開催となります)

・5月10日(水)13:00〜16:00

開催:オンライン

・6月7日(水)13:00〜16:00

開催:オンライン

「SDGsアウトサイドイン」「ESG/SDGsグレートリセット」公認ファシリテーター養成講座

(上記をクリックして詳細をご覧いただけます)

・3月23日・24日(木・金)10:00~17:00

開催:オンライン

・4月20日・21日(木・金)10:00~17:00

開催:オンライン

・5月25日・26日(木・金)10:00~17:00

開催:オンライン

(※現在、5月養成講座はリニューアル準備のため、お申込を停止させていただいております。受講をご希望の方は「お問い合わせ」から別途ご相談ください。)