SDGsアウトサイドイン公認ファシリテーター・眞鍋和博さん 福岡ソフトバンクホークス㈱様「アウトサイドイン・ビジネスゲーム」実施レポート【アウトサイドイン・アイ】

SDGsアウトサイドイン公認ファシリテーター・眞鍋和博さん

福岡ソフトバンクホークス㈱様「アウトサイドイン・ビジネスゲーム」実施レポート


プロ野球球団を運営する、福岡ソフトバンクホークス株式会社様から「アウトサイドイン・カードゲーム」のご依頼をいただきました。

プロ野球球団の運営には、SDGsに関連する項目が多くあります。

球場内飲食店のフードロス、応援グッズなどのプラスチック、限定的な着用になる企画モノユニフォーム、動物性の皮を使用している硬式ボール…。

元来人々を楽しませるための産業であるにも関わらず、地球環境に負荷をかけてしまっているのではないかという疑問点が企業としてSDGsを考える 起点になったということでした。

福岡ソフトバンクホークスはこれまでも様々な社会貢献活動を実施されています。

野球を通じた子供たちの育成、選手や監督の学校や病院等への訪問、選手の成績に連動したチャリティ、災害復興支援などです。

また、福岡PayPayドームは2015年に日本のドーム球場で初めてグラウンド照明を全面的にLED変換されました。

加えて、親会社のソフトバンクグループ株式会社がSDGsを積極的に展開しており、グループ企業として遅れをとらないようにしたいことも、今回SDGsに関するセミナーの受講にあたって後押しになったということでした。

事前の打ち合わせで、SDGsに関する社内のご理解は一定程度なされているものの、興行成績を上げることと環境への負荷増大に葛藤を抱えながら業務を行っているご様子がうかがえました。

新型コロナの蔓延により無観客試合が増え、イベントができにくい今だからこそ、環境や社会の課題を解決する企業へ転換すべきではないか。
その為にもアウトサイドインの考え方を身に付け、新しいビジネスの種を発見するきっかけにしたいという想いを持ってカードゲームを実施することになりました。

実施当日は、広報部、イベント企画部など各部署からメンバーが集まり、総勢25名での実施となりました。

30分ほどSDGsに関する基本的にレクチャーをさせていただいた後、3人8チームに分かれてゲームを実施しました。

普段から部署を超えた業務も多く、スムーズにメンバー間のコミュニケーションが図られ、前半から情報交換が積極的に行われていらっしゃったのが印象的でした。

振り返りは、カードゲームを通じた学びを共有した後、「今後SDGsについて会社としてどんなことができるか」「それを行うときの課題は何か」をグループで話し合っていただき、その内容を共有しました。

イノベーションを起こし新しい事業にチャレンジする重要性や、顧客を含めたステークホルダーを巻き込んで社会を変革していくドライバーになる可能性などが共有されました。

アウトサイドインの考え方は、どちらかというとフォアキャスティングの考え方で「改善」を得意とした日本企業には遠く感じる方が多いと思います。

しかし、気候変動問題を中心に待ったなしの状態に置かれている私たちには、その考え方自体をバージョンアップしなければならない時が来ていると思います。

「アウトサイドイン・カードゲーム」はその考え方と方法論を体得できる機会を得ることができると考えています。

(眞鍋 和博 記)