【運営事務局主催/実施レポート】2021年5月27日㈭・28日㈮「SDGsアウトサイドインビジネスゲーム」 公認ファシリテーター養成講座を開催しました!

この5月、「第2ステージ」に突入。
「1日コース」・「2日コース」の2コースがスタートし、
新たに5名の公認ファシリテーターが誕生しました。

SDGsにおける<アウトサイドインビジネスアプローチ>は、社会課題の解決を起点にしたビジネス創出を意味し、公式文書SDGコンパスに記載されている公式用語です。
SDGs17の目標にフォーカスし、社会価値を創出するというテーマは、今や世界中の企業が取り組むべき課題と言えるかもしれません。
国内では、2020年12 月に菅首相が所信表明で「脱炭素化社会の実現」を宣言したことで、SDGsは、ますます関心を集めています。
SDGsをより多くの企業で行動化して頂こうと、「1日コース」・「2日コース」の2コースを設けました。

2コースの違いは次の通りです。
・「1日コース」/他の教育資格を持っている方が対象。
         公認ファシリテーター認定取得。養成講座、カードゲーム編。
・「2日コース」/公認ファシリテーター認定取得。
養成講座、企業導入シミュレーション修得編。
※他の教育資格を持っている方も受講できます。

<1日目:カードゲーム編/1日コース、2日コース共通>
進行は渡辺徹さん、ファシリテーターは渡辺徹さん、橋本長武さんです。
1日目は「1日コース」、「2日コース」受講者合同での開催となりました。
運営責任者の葉坂さんから「互いに学び合い、研鑽しあいましょう」との挨拶のあと、養成講座の目的は「公認ファシリテーターとしてそれぞれの文脈でビジネスゲームを開催できるようになること」であることを確認しました。
その後、受講者の皆さんに運営メンバーも加わって自己紹介。プロフィール、仕事内容、受講への思い、さらにSDGsとの出会い、この場に至るまでの道のりについて話し合いました。時おり質問を交わし合いながら進行することで、仲間感が醸成されていくのを感じ取れました。

<制作背景・ビジネスゲームの効果>
はじめに、本ゲームの次の3項目の狙いをしっかりと把握しました。
➀ すべての事業者に訪れる新たな事業機会について学ぶことができる。
② 自社/自分自身がアウトサイド・インを実現するために保有しているピース/必要なピースを知る機会を提供する。
➂ アウトサイド・インを実現するため軸足を動かして二歩踏み出すことにつなげる。
カードゲーム体験の最大のメリットは、疑似体験を通してアウトサイドイン思考を体感すること。
カードゲームを通して、自らが感じる社会課題、解決したい強い思い。社会課題や事業拡大への共感、自社のリソースの理解、ビジネスの認知拡大策というサイクルを体験的に学びます。そしてビジネスですから売上に結果が帰結することが大きなポイントです。
つまり、本ゲームは「SDGsに関しての理解は深まった。具体的に軸足を動かして二歩踏み出しましょう」というニーズによって生まれたビジネスゲームであることを確認しました。※「軸足を動かして、二歩踏み出しましょう」は、本ゲームの要諦でもあります。

<ファシリテーターの心構え・安全安心の場をどのようにつくるか>
ファシリテーションとは促進すること。では参加者に対して何を促進するか、に次いで
参加者に「快(≒安全・安心)」の提供を意識することが、よいファシリテーションの入り口となることを確認しました。

<SDGsアウトサイドイン>
SDGsが生まれた背景を地球規模の指標で確認し、「アウトサイドイン」は企業に生まれた機会であること、アウトサイドインの事業創造の概念、SDGコンパスのアプローチ、SDGsは未来地図であること、今起こっているSDGs企業事例等について学び合いました。

<カード準備と配布・オンライン版利用案内・ルール説明・カードさばきの練習・振り返りのポイント>
カード準備と配布について動画を併用して確認したあと、リアル版とオンライン版の違い、振り返りのポイントについて確認しました。ファシリテーターの渡辺さんから、社内で体験会を開催する場合は、ゲームの立ち上げ等について諸々確認作業があるため早めに連絡して頂きたい旨お話がありました。
学びの最大化のために、振り返りの技術習得は重要です。「聞き方」について質問や意見交換を行いながら詳細に学び合いました。“承認”のことば、“共感”のことば、“意見の引き出し方”など、重要なポイントです。“どのくらいの時間を設定すればよいですか”、“問いはいくつぐらい投げかければよいですか”、“”深堀りですか“などの質問も出されました。

<ワークショップのアイディア>
1日目の最後のプログラム「ワークショップのアイディア」では、強制発想マトリクス発想法が示され、実際に取り組み発表して頂きました。今日はじめて出会った人々と互いの考えを持ち寄って方向性を導き出す、まさに「新結合」の取組みです。

<1日目を終えて>
1日コースの受講者の方はここで終了。
公認ファシリテーター1日コースの認定証をお渡ししたあと、運営メンバーも一緒に、詳細に感想を述べました。もちろん意見交換し合いながらです。充実した1日目となったことを実感しました。

<2日目:企業導入シミュレーション修得編>
2日目のプログラムは、公認ファシリテーター認定後に、社内でプロジェクト担当者として活動する際や、企業へ導入提案し伴走する際に力を発揮するプログラムとして構成しています。
渡辺さんの全体進行で、はじめにチェックイン。“今の気持ちは何色?”“昨日感じたこと”、“今日学びたいこと”との問いに、次のような声々が披露され、とてもいい雰囲気で2日目もスタートしました。

・自社駐車場の草刈りをしてきましたので気分は緑色です。「SDGsの本質を考える」の受講が楽しみです。
・安心・安全な場、心地よい快適な場をつくっていただいた。
・オンラインに疲れていたが、安全・安心な場を体験できた。学んでいきたい。
・具体的な知識と同時に、場の安全さを感じています。

プログラムは次の内容で展開しました。
1. アウトサイドインビジネスをより深く理解する。
・社会課題カードを深く読み共有する。
・「問い」を立てることについて学び合う。
・SDGsとESGの関係を年表で理解する。

2. SDGsを企業に導入する方法について
・企業への導入事例―3社紹介
(外部パートナーによる伴走型・トップダウン型・存在意義がサステナブルな事例)
・問い/今は平時か、非常時かの問いから始まるSDG Compassの5つのステッ
プによる導き方
・SDGs経営戦略(人が集まり持続可能性のある企業に)
・SDGs経営に関する資料編(CEO 向けガイド、中小企業事例など)

3. SDGsの本質を考える・公認ファシリテーターの皆さまに望むこと
・「30秒のファシリテーション」、「一人でもリーダー」に、本質を学ぶ。

そして最後は「SDGs未来年表―脱炭素を目指しての取組み」で過去を振り返り、2050年脱炭素社会の実現に向けての世界の意思を感じとって終了しました。

今までの体験会や養成講座で課題として浮き彫りにされた事柄も反映させ、実際的で多彩なプログラムとなりました。
この養成講座の場が、受講された皆さんそれぞれのファシリテーションの場と感じられるような主体的で、かつ実際的な“自分ごと”の意見が多く交わされた有意義な2日間となりました。

皆さま、お疲れさまでした。これからも同志として前進していきましょう!ありがとうございました。